僕の今だから話せる失恋話を聞いて欲しいと思います。

ちょっと露骨な表現を使うかもしれませんが、それは勘弁してください。

僕には３年前まで中学から付き合っていた夏美と言う彼女がいました。

性格ははたから見れば不思議ちゃん系でした。

占いとか宗教じみた話とか好きでした。

あとは大の動物好きで、そのせいか肉とかは一切食べませんでした。

中学３年から付き合いだし、高校の３年間、そして卒業してから半年ほど付き合いましたが、まさかあんな形で終止符が打たれるとは思いませんでした。


僕たちの関係は、自分で言うのもなんですが、清い交際だったと思います。

セックスは中学の時興味本意で一回やっただけでした。

当時僕も焦りみたいなのがあり、やらなきゃ夏美に嫌われんじゃないかと言う思いはありました。

でもセックスして見るとあまりにもあけっらかんな感じでこんなものかと言う感じでした。

同じ事は夏美も思ってたみたいです。

そんな感じでしたから、高校生になってからはキスとかはしても、わざわざ服を脱いでセックスするような事はしませんでした。


高校を卒業するまでは自分では順風満帆だとばかり思ってました。

高校を卒業すると僕は地元の小さな食品会社、夏美は介護施設に就職しました。
お互い忙しいながらも、定期的に会うようにしてました。

ところが就職してから1ヶ月ほどした時、夏美が意外な事を言ってきました。

｢私ね、今の所やめようと思うんだ｣｢えっ何で？｣
｢詳しくは話せないけどいろいろあるんだよね｣
｢それはいいけど、その後どうすんの？｣
｢実はね、友達の知り合いがスナックのママやってるんだけど、誘われてんだよね｣
｢え〜マジか？ 俺は反対だな、そんなの絶対ダメだよ｣
｢何で？ そんなの私の勝手じゃないの・｣

結局僕はかなり説教じみた言い方になっていて結果、夏美を怒らせる感じになっていました。

｢もういいよ！さとるに言えば分かってくれると思ったのに｣

この日は結局喧嘩離れしたみたいになりました。

その後は僕からメールしても電話しても返事は返ってきませんでした。

１週間ほど経ってから夏美から…今日、やめたから、それと当分会うのはやめよう…

そんな素っ気ないメールが届きました。


それからはずっと彼女の事が頭から離れず、仕事でもミスするようになりました。

メールしても相変わらず返事はこないままでした。


僕は1ヶ月ほどしてから意を決して彼女が勤めると言っていたスナックに行ってみる事にしました。

結局、誘う相手もなく金曜日の夜に一人で○○○ンと言うスナックに行きました。

そんなに大きなスナックではなかったのですが、ドアを開ける前は妙に心臓がバクついていました。

中に入ると独特な雰囲気がありました。


入るとカウンターにいたママさんらしき人が｢いらっしゃいませ、あれ？お兄さん、お一人？｣｢はい｣
｢ちょっと今日は混んでるから、カウンターでお願いね｣｢はい｣


店内を見回すとボックス席が六つほどあり、五つの席が埋まってました。

ママが｢お兄さん、ここ初めてよね？ 何を飲まれますか？｣

なんかムッとするような口調で言ってきました。

｢あの僕、お酒ダメなんでコーラでお願いします｣

｢なんか、そう言うと思ったわ、今、ちょっと女の子みんな席についてるから、ちょっとの間、私で 勘弁してね｣


｢あ、わかりました。ところで夏美さんって言う子いますか？｣

｢あ〜なっちゃんね、いるわよ、彼女ご指名なの？｣｢あっいやそんなわけじゃ…｣
次の瞬間ママが｢なっちゃん、ちょっとだけカウンターに来て！｣

と叫んでいました。


…長くなりますので続きにします…